ハナビシ
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№ | 4622 | 4623 | 4624 |
名 | (A) 純朴な花火職人 ハナビシ | (S) 踊る花火達人 ハナビシ | (SS) 華麗に変化した花火匠 ハナビシ |
AS | 二号玉牡丹 | 二号玉牡丹 | 七色土星大炸裂 |
SS | スターマイン・ダンスフィーバー | スターマイン・ダンスフィーバー | スターマイン・ダンスフィーバー |
№ | 4625 | ||
名 | (L) 己の道を進む ライ・ハナビシ | ||
AS | 七色土星大炸裂 | ||
SS | エンドレス・ナイアガラフォール |
共通情報
名前 | ライ・ハナビシ | CV | ー | 種族 | 術士 |
登場 | - | ||||
世界 | - | ||||
所属 | 「都より北にある陸の孤島」の花火職人 | ||||
特徴ワード | 流されやすい人 | ||||
関連キャラ | ボブ | ||||
第1形態 | 「オレは新しい花火のアイディアが欲しくて、この山にこもっているんだぁ。」 | ||||
第2形態 | 「わかりました……わ。これから、神様の喋り方を真似します……わ。」 | ||||
第3形態 | 「みんなー、今日は来てくれてありがとう! 最後まで楽しんでいってねー。」 | ||||
正気 | 「奇抜なことや、おかしなことをしなくても、お客さんを楽しませることだけを考えて花火を作る。それだけでよかったんだ……。」 |
パーソナルストーリー
①踊りながら花火の修行
はあ、どうしたらいいんだぁ。 | ||
若い花火職人「ライ・ハナビシ」。 | ||
「都より北にある陸の孤島」で花火職人の息子として生まれ、修行のために家を出た。 | ||
けど、この2年、花火の修行なんかせずに遊び呆けてしまった。 | ||
ううっ、新しい花火のアイディアを見つけないことには、故郷には帰れない……。 | ||
山ごもりすれば、なにかアイディアが沸くかと思ったけど、結局なにも出てこなかった。 | ||
山の中をさまよい続けて、もう3日目だ。 | ||
足も疲れてきたし、食料も尽きてきた。 | ||
その時、茂みの奥に、光るお堂のようなものがあるのを発見する。 | ||
な、なんだぁ? | ||
ただ惹かれるまま、お堂の方に向かっていく。 | ||
それは、なにか特殊な神様を奉っている神社のようだった。 | ||
なになに……ここは、ゲージュツの神様を奉った神社です。さあ、あなたもダンシング? | ||
なんだかわからないが、ゲージュツの神様なら、新しい花火のヒントを与えてくれるかも。 | ||
さっそく小銭を取り出して、賽銭箱に投げ入れてみる。 | ||
神様お願いし……。 | ||
悩める若人よ。このゲージュツの神「Mr.ボブ」に、どんな願いごとがあるのかしら? | ||
出たー! というか、まだ手も合わせていないのにぃ! | ||
Boy、そんなしょぼくれた顔をして、いったいなにを悩んでいるの? | ||
どう見ても変な神様だ。 | ||
でも、ハナビシは藁にもすがる思いで事情を打ち明けた。 | ||
オレは新しい花火のアイディアが欲しくて、この山にこもっているんだぁ。 | ||
だけどこの前、親父から田舎に帰ってこいと連絡があったんだぁ! | ||
修行もせずに遊んでいたことがばれたら、殺される! | ||
ふふっ、若い頃は誰でも過ちを犯すものよ。 | ||
ゲージュツの神様! どうか、修業の成果になりそうな斬新な花火のアイディアをください! | ||
ハナビシは、必死に頭を下げた。 | ||
けれども、ゲージュツの神、ボブはなにも言わなかった。 | ||
やだ、この若い子。好みのTypeかも……。きゃっ! | ||
神様……? いま、なにか言ったか? | ||
ううん。なんでもないわ。そういうことなら、私が”ちょっぱや”でなんとかしてあげるわ。 | ||
本当かぁ!? さすが神様だ! | ||
その代わり、道は厳しいわよ。ついてこれるかしら? | ||
もちろんだ! |
うーん、いいわ。その格好、最高に似合ってるわよ。 | ||
ゲージュツの神から、教えを請うことになった花火職人のライ・ハナビシ。 | ||
そ、そう……かあ? | ||
しかし、彼は第一歩目から気づいてしまった。 | ||
こ、この神様は違う……。俺はこんな格好をしたいわけじゃないのにぃ。 | ||
アドバイスを求める相手を間違った……。 | ||
けど、気づいた時には、すでに遅かった。 | ||
あら~、なに言ってるのよ? まずは、形から入るのは定石よ? | ||
それに今のあなた、とっても斬新よ! そんな格好をした花火職人、見たことある? | ||
もちろんない! | ||
花火職人どころか、普通の人でも、こんな奇抜な格好はしない。 | ||
うーん、見た目はいいんだけど、もうひとつなにかが足りないわねぇ。 | ||
ここまでして、まだなにか足りないのかぁ? | ||
Mr.ボブは、ハナビシの唇に指を当てた。 | ||
それ、それよ。そのやぼったい喋り方よ。 | ||
や、やぼったいとは失礼だぁ! | ||
これから、私の口調を真似るのよ。いいわね? | ||
そんな、女みたいな口調は……。 | ||
なにか言ったかしら? | ||
非常にドスの利いた声が、純朴な田舎青年の背筋を凍らせた。 | ||
お参りに来た相手を脅すとは、いったいどういう神様なんだ。 | ||
わかりました……わ。これから、神様の喋り方を真似します……わ。 | ||
そうそう。その調子よ! さあ、次はダンスの練習よ! | ||
ダンスなんてしたくない! 俺は、花火のアイディアが欲しいだけなのに! |
「Mr.ハナビシ・オールナイト」 ~斬新なダンスと華麗な花火をあなたに~ | ||
場末のダンスホール。 | ||
みんなー、今日は来てくれてありがとう! 最後まで楽しんでいってねー。 | ||
ステージの上で、スポットライトを浴びる青年。 | ||
彼はもはや、田舎から出てきた純朴な花火職人ではない。 | ||
派手な衣装に身を包み、きらびやかな照明を浴びて輝くアゲハチョウだ。 | ||
それじゃ、さっそく1曲目を聞いてちょうだい。「華麗なダンシング」レッツゴー! | ||
そんなハナビシを舞台袖から見守る、ひとりの男……いや、神がいた。 | ||
ぐすっ。立派よ、Mr.ハナビシ。よくぞここまで成長したわね。 | ||
もう、私が教えられることは何もないわ。あとは、貴方の信じる道を進みなさい。 | ||
弟子の成長を見守りながら、ゲージュツの神Mr.ボブは、元の世界に帰っていった。 | ||
ねえ、マネージャー! 今日のお客はなんなの? ノリが悪いったらありゃしない! | ||
こんな舞台なら、私が出る意味なんてないわ。出演契約を打ち切らせてもらおうかしら!? | ||
そうよねぇ、Mr.ボブ? | ||
と、いつものように呼びかけるが、なんの返事もなかった。 | ||
その代わり、Mr.ボブの書き置きがあるのを発見した。 | ||
神様なのに几帳面ね。なになに……? | ||
メモには、「己の道を進みなさい」という一文と、ボブのキスマークがあった。 | ||
そんな……Mr.ボブが、いなくなるなんて……。 | ||
書き置きを握りしめたまま、ハナビシは打ち震えていた。 | ||
そんな……ここまで……一緒に……。一緒に……。 | ||
くっ……くくくっ。 | ||
やった……やった! 俺は、ついにあの変な神様から解放されたんだ! | ||
神様だから下手に逆らうとまずいと思って、偽りの自分を演じてきたけど……。 | ||
もう気にすることはない! | ||
こんな重たいだけのアフロヘアーなんて、今日でお別れだ! | ||
やっぱり他人に頼るなんて、はじめから間違ってたんだ。 | ||
「己の道は、己で見つけるもの」親父がよく言っていた言葉だ。 | ||
ふと、ハナビシの視界に脱ぎ捨てたアフロヘアーが入った。 | ||
ゲージュツの神様の修行は、全くの無駄ではなかったけど目指してる方向性が違った……。 | ||
神様の修行を全くの無駄にしないためにも、なんとしても自分の花火スタイルを見つけないと! |
ハナビシの故郷「都より北にある陸の孤島」で開催される今世紀最大の花火大会。 | ||
「ライ・ハナビシによる世紀の大花火」 | ||
打ち上げ会場には、沢山の人が詰めかけていた。 | ||
2年前に故郷を飛び出したライ・ハナビシが、どれだけ成長したのかを見届けるために――。 | ||
さて続きまして、新作「七色土星大炸裂」。 | ||
そしてお次は「エンドレス・ナイアガラフォール」でございます! | ||
「おおー!! 素晴らしい!」 | ||
「こんなに見事な花火、見たことがない! 見た目は鮮やかだが濃厚でしつこさがなく(略)」 | ||
花火が夜空に飛び散るたびに、会場が明るく照らされ大歓声が上がる。 | ||
客席が沸き立っているのを見て、ハナビシは満足した笑みを浮かべていた。 | ||
俺は、お客さんの喜ぶ顔が見たかっただけだ。 | ||
奇抜なことや、おかしなことをしなくても、お客さんを楽しませることだけを考えて花火を作る。 | ||
それだけでよかったんだ……。 | ||
こんな簡単なことに気づくまで、随分遠回りしちゃったぜ。 | ||
ふふふっ。やっと己の道を見つけたようね? | ||
ん? いま、なにか声が聞こえたような……。 | ||
周りを見回して、不思議そうに首をかしげる。 | ||
すぐ側にMr.ボブがいるのに、ハナビシの目には彼の姿は見えていないようだった。 | ||
もう……Mr.ハナビシには、私の姿は見えないのね。 | ||
ゲージュツに一番必要な情熱を取り戻したMr.ハナビシには、私はもう必要ないってこと? | ||
寂しいことだけど、Mr.ハナビシが一人前になったって証だわ。 | ||
ここは素直にお祝いしてあげましょう。でも、次また道を踏み外した時は……。 | ||
Mr.ボブは、それ以上なにも言わなかった。 | ||
だが、サングラスの下では意味ありげな笑みを浮かべていた。 | ||
それじゃあ、お別れね……私の愛した人。 | ||
うっ。いま寒気が……。今日は早く帰って風呂に入って寝ようっと。 | ||
いや、寝る前に新しい花火のアイディアを考えなきゃな。 | ||
今度は、夜空でダンスする花火ってのも面白いかもな。お客さんに喜んでもらえそうだ。 | ||
よーし、頑張るか! |
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