ソラナ
タグ一覧
>最終更新日時:
バレンタインver
№ | 3441 | 5745 |
![]() | ![]() | |
名 | (SS)恋星の導き手 ソラナ・カルナ | (L)恋降る空の祈り手 ソラナ・カルナ |
AS | 恋祈る星の祝福 | 一途な気持ちを届けるために |
SS | ハーティー・スターダスト | ハートフル・ホーリースター |
ソラナ&ヒカリ
№ | 4435 | 4436 |
![]() | ![]() | |
名 | (SS)星巡りの距離 ソラナ&ヒカリ | (L)心繋がる星の夜に ソラナ&ヒカリ |
AS | 祈りと歓喜の祝福を | 想いが導く聖女の奇跡 |
SS | 夢へと続くフォーチュンサイン | 彼方に届くコズミックウィル |
共通情報
名前 | ソラナ・カルナ | CV | 西 明日香 | 種族 | 術士 |
登場 | - | ||||
世界 | 聖界 | ||||
所属 | 星詠みの聖女 | ||||
特徴ワード | 星に真摯なる願いを | ||||
関連キャラ | ヒカリ、ノイン、クラリス、フラクタル | ||||
セリフ1 | 「星の教えは運命の導き……行こう、みんなに伝えなきゃ!」 | ||||
セリフ2 | 「うん、聞く。教えて。」 | ||||
セリフ3 | 「そんな暗い顔しないで。ね、ヒカリ?」 | ||||
補足情報 | 星を運行から運命を詠みとることができる能力を持つ少女。 星へ祈りを捧げる人の為に「星の祝福」を与える仕事をしている。 控えめで優しい性格をしており、職務や星詠みとしての仕事に真摯に取り組む。 |
パーソナルストーリー
![](https://cdn.static.gamerch.com/js/lazyload/lazyload.png)
バックストーリー
光を司る神々によって治められし、さる異界。
星詠みの聖女として世界の行く末を見守るソラナはある日、微かな星の変化に気付く。
それは夜空で微かに煌めく小さな輝き、遥か彼方より降り注ぐ吉兆。
新たな世継ぎの誕生か、祈りに応えし神の息吹か――それとも。
多くの星詠みたちの中で唯一、ソラナだけがそれを見つけ、思わず感嘆の声を漏らしてしまう。
親友のヒカリや皆に予兆を伝えると、星詠みたちの宮殿はにわかに慌ただしい空気に包まれる。
「星の教えは運命の導き……行こう、みんなに伝えなきゃ!」
※話の最初に戻る
![](https://cdn.static.gamerch.com/js/lazyload/lazyload.png)
バックストーリー(バレンタイン)
その日、聖界に住まうソラナのもとに、地上の世界から多くの祈りが捧げられた。
星に願いをかけるのは、太古の時代から行われてきた、人間の根源的な習慣だ。
そして、それらの願いは、“星詠みの聖女”である彼女のもとに届けられる。
此度の祈りの内容は、皆が等しく「恋愛成就」だった。
「この季節がやってきたのね。人々の恋が満ちる、この季節が……」
誰もが「恋」に思いを馳せ、想い人への告白に、ほのかな期待を抱く。
ソラナは、この恋に満ちた季節が大好きだった。
できることなら、星に祈りを捧げた者たちの願いを叶えてあげたかったが、
そこまでの力を持ち合わせていない彼女に、それは難しいことだった。
それでもソラナは、彼らのために何かしてあげたいと思い、
“星の観測者”である親友のヒカリに相談した。
「ねえ、ヒカリ、私にできることって何かな?」
「うーん、そうね……“星の力”を使って、みんなを応援することができれば……」
なかなか妙案が浮かばない中、ふと、ソラナは人々のとある風習を思い出す。
この季節には、意中の人にチョコレートを渡して想いを伝えるという催しがある。
皆が思い思いに愛を込めてチョコレートを作るのだ。
「想いを込めたチョコレート……これだわ!」
ソラナは、そのチョコレートに、星の祝福を与えようと思い立った。
ソラナは、星を司る力を使って、
星々の光を、さながら光のシャワーのように地上へと降らした。
その中から出でた一条の光は、想い人に贈るチョコレートへと降り注ぎ、
星の祝福を与えた。
星の祝福――それは、ソラナの祈りである。
――想いが伝わりますように。
――恋が実りますように。
恋する人々を応援するために、彼女は精一杯の想いを込めて祈り、
その祈りを星の光に託した。
ソラナの想いが宿った聖なるチョコレートは、恋する人々の心に希望を与えた。
星の祝福に歓喜した人々は、聖なるチョコレートを手に、想い人のもとへと向かった。
「みんな、がんばってね……!」
聖なるチョコレートは、恋する人々を応援し、
告白に踏み切れずにいた者たちにも、想いを伝える勇気を与えた。
そして彼らは、星の瞬く夜空を見上げ、再び星に祈りを捧げた。
“ありがとう”、と――。
人々の祈りを聞いたソラナは、慈愛の笑みを浮かべ、
星が導く世界と人の営みを見守るのだった。
※話の最初に戻る
![](https://cdn.static.gamerch.com/js/lazyload/lazyload.png)
聖界の星詠み
聖界には、光を司る多くの神さまがいます。 | ||
人々が決して道を見失わないよう、照らし続けることが神さまのお役目のひとつです。 | ||
そんな中で、私は星を詠むことをお仕事にしています。 | ||
人々は古来より星に願いを託し、祈りを捧げてきました。 | ||
そんな人々の願いは、星に乗り私──ソラナ・カルナのもとへ届けられます。 | ||
素敵な想いの詰まった星たちは、それだけで私の心をワクワクさせてくれます。 | ||
![]() 今日も仕事がいっぱい……。 | ||
私──ことソラナ・カルナは、無数の本に囲まれ、慌ただしく働いていました。 | ||
ええっと……そろそろここの整理もしないと、どこに何があるのかわからなくなっちゃいそう。 | ![]() | |
星詠みに無関係の本も、全てここに運ばれてきます。 | ||
それだけに、この大図書館を管理する人が必要なのですが……。 | ||
何故か……いえ、いつの間にか! "なあなあ"で私が任されてしまっていました。 | ||
星詠みってなんだろう……? | ![]() | |
私の中に、そんな疑問が湧いてきました。 | ||
ここにある本は、ひとつ残らず大切なものだということは理解しています。 | ||
だけど、私には星詠みという役目があります。 | ||
最近、本の整理に追われて、空を見ていない気がする……。 | ![]() | |
今日も聖界における司書──ではなく、星詠みの私は大図書館へと向かうのです。 | ||
んしょ……よいしょ……。 | ![]() | |
大量の本を置くと、埃がブワッと舞いました。 | ||
けほっ……こほ……。 | ![]() | |
……お掃除はしたはずなのに。 | ![]() | |
埃がたまりやすいのかもしれませんが、確か先日掃除をしたばかり……。 | ||
──って『室内で家庭菜園を作る方法』!? これいったい何の本なの!? | ![]() | |
ちょうど置いたばかりの書物の一番上に、そんなわけのわからない本がありました。 | ||
まさか聖界の神さまが、家庭菜園? | ||
そんな……いや、うーん、でも……うーん……。 | ![]() | |
私は頭を抱えました。 | ||
確かに、私のように神さまではなく、普通の人もここには多くいます。 | ||
だけど聖界の大図書館に入れる人は限られています。そうなると……やはり神さまが家庭菜園を? | ||
![]() あー! わかるー! クラリス様って俗っぽいもんね! | ||
ちょっと、そういうことは言わないの。 | ![]() | |
私は振り返りざまに、そう言いました。 | ||
入れる人が限られているとはいえ、誰が聞いているのかわからないのです。 | ||
張りのある透き通った声。そんなの私が知るかぎり、ひとりしかいません。 | ||
![]() | あっ、すごーい。ホントにお野菜を部屋の中で作れるんだ。 | |
私の言葉を無視して、ヒカリ──ヒカリ・スフィアは本を開きました。 | ||
クラリス様、そういうこと言われると落ち込んで部屋に閉じこもっちゃうんだから。 | ![]() | |
![]() | ごめんごめん。そんなつもりじゃなくって。 | |
じゃあ、どんなつもりだったの? と聞いても、はぐらかされるのがオチです。 | ||
だから私は、ひとまず仕事に戻ることにしました。 | ||
断っておきますが、ヒカリは相手に言っていいことと悪いことを見極めるのが得意です。 | ||
それに今のことくらいでクラリス様は、怒りません。とても寛容な方なのです。 | ||
……ヒカリだって、こういう調子ですが、決して悪い子ではありません。 | ||
![]() | そうそう、わたし、ソラナに話があってきたんだけど……って、なんでこんなに汚れてるの? | |
ううん、わからないわ。お掃除はしたんだけど、今日きたらこんなことに。 | ![]() | |
![]() | もしかして、また? | |
……そうかも。 | ![]() | |
そう、悪意をもって侵入したわけではなく、構ってほしくて入ってきちゃう魔物が──。 | ||
ついつい悪戯をしてしまう。そんなことが……あるのです。 | ||
![]() | あっ! 見つけたよ! そっちに行った! | |
もう。ちゃんとお説教してあげなきゃいけないわね。 | ![]() | |
そう言ってヒカリとふたり、魔物が隠れている場所へと進みます。 | ||
(戦闘終了後) | ||
![]() | それでね。ソラナに話したいことがあって。 | |
うん。 | ![]() | |
魔物を外に逃したあとで、ヒカリは待っていましたと言わんばかりに口を開きました。 | ||
![]() | 聞きたい? | |
うーん、そう言われると、あまり聞きたくないって答えたくなるわ。 | ![]() | |
![]() | そっかー、聞きたいならしょうがないなぁ。実はね……。 | |
私の言葉を、やっぱり無視して、ヒカリは意味ありげに笑います。 | ||
こういうときは、"だいたい"よからぬことを考えているんです。 | ||
そして私は巻き込まれ、ちょっとひどい目に遭うのです。 | ||
ヒカリは小さな頃からの親友。 | ||
だから私は、彼女のことならなんだって知っています。 | ||
もう一度言います。こうやって意味ありげに笑うときは、よからぬことを── | ||
![]() | 流星群、見に行かない? | |
行く。行きます。いつ? どこ? もう出るの? 準備は? あっ、お弁当あったほうがいい? | ![]() | |
あー、でもそうよね。いきなりだもの。私がお弁当を作るわ。フラクタルさんは? 一緒? | ![]() | |
![]() | ソラナ、ストップ! ちょっと待って! | |
……私としたことが。 | ||
つい身を乗り出し、ヒカリの息遣いが聞こえる距離まで近づいてしまいました。 | ||
![]() | すごい情報を入手したの。ちなみにこれ、聞く? | |
うん、聞く。教えて。 | ![]() | |
何度だって言います。ヒカリが意味ありげに笑うときは、だいたいよからぬこと── | ||
そして、ごくたまにとっても素敵なことを考えているのです。 |
※話の最初に戻る
![]() ──というわけで、流星群観光ツアーが開催されることになったの。 すごいわ。誰が来るの? フラクタルさん? | ||
![]() | シャイアは来ないよ。来られないって。 | |
ヒカリの遠縁の親戚でもあり、私たちの親友でもあるシャイア・フラクタルさん。 | ||
様々な異界を渡り、聖界の伝説や逸話を伝え説く『聖界の伝道師』。 | ||
最近、お互い仕事に追われ、会う回数が減ってきたのが少し残念だったりします。 | ||
![]() | シャイアさ、今日こっちにいないんだよね。 | |
忙しいのね。仕方ないことだけど……。 | ![]() | |
あれ? じゃあ、ほかに誰がいるの? | ![]() | |
![]() | えっ? わたしとソラナ。 | |
ヒカリは、首を傾げました。そうしたいのは、私のほうなのに……。 | ||
![]() | でもソラナ、クラリス様に呼ばれてるんでしょ? ほんとうに行けるの? | |
私はハッとしてヒカリを見ました。 | ||
この大図書館から、本を数冊持ってきてほしいと仰せつかっていたのです。 | ||
細かくどれが必要かは聞いているのですが、決して容易な仕事ではありません。 | ||
……行けないかもしれない。 | ![]() | |
私は目を伏せました。 | ||
仕事は最優先です。サボるなんて、そんなことはできません。 | ||
![]() | 大丈夫大丈夫! ほらわたしも手伝うから! | |
ヒカリは、私の背を押してずんずんと先へ進みます。 | ||
そうでした。こんなところで挫けてはいられません。 | ||
私は、ヒカリと流星群を見るのです。 | ||
大図書館は、聖界の中でもかなり広い場所です。 | ||
大量の本があるわけですから、それは当然です。 | ||
そこからジャンルの違う本を探し出さなければなならいのは、かなり大変です。 | ||
流星群を見に行くと予めわかっていたのなら、本日はお休みを……なんて言えたのですが……。 | ||
![]() | ソラナー! そっちはあったー? | |
ううん、ないわ、本当にあるのかしら……。 | ![]() | |
だんだん自信がなくなってきます。 | ||
星を見るための準備もしていません。 | ||
早めに出なければ、星を見逃してしまうかもしれない……そんな焦りが私を急かします。 | ||
……もう、間に合わないわ。クラリス様にも謝らなきゃ……。 | ![]() | |
![]() | ほらほら! 諦めるなんてソラナらしくないよ! 大丈夫。もうちょっとふたりで探してみよ? | |
後ろ向きな気持ちになった私のところまで来たヒカリは、言葉で私を元気づけてくれます。 | ||
![]() | クラリス様もきっと必要だから、ソラナに頼んだんだよ。 | |
![]() | 本なんて星の数ほどもないんだから、見つけられるよ! | |
星の数ほどあったら、きっともう諦めて帰ってるよ……。 | ![]() | |
私は顔を上げて、大きく息を吐きました。 | ||
うん。頑張らなきゃ。私たちの流星群のために! | ![]() | |
(戦闘終了後) | ||
![]() | 見つかったー! うんうん! これで完璧だよね!? | |
よ、よかったぁ……。 | ![]() | |
最後の一冊は『室内で家庭菜園を作る方法』でした。 | ||
本当にクラリス様の!? と私は心底驚いてしまいました。 | ||
いや、だってその……クラリス様が……。 | ||
![]() | これでクラリス様のところに届けて、パーッと準備してパパッと外に出れば間に合うね! | |
![]() | お弁当も用意できるし、星の本も持っていけるし、あとあと……。 | |
……いま、ヒカリがあげたの全部私がやることなんだけど。 | ![]() | |
![]() | ええっと、じゃあ、私は何をしよっか? | |
うーん……フラクタルさんがいるなら、連れてきてもらう仕事をあげたいんだけど……。 | ![]() | |
![]() | あっ! そうだ。私がクラリス様のところに本を持って行くよ! | |
![]() | ソラナは準備して待ってて! すぐに行くからさっ! | |
言い終わるやいなや、私が持っていた本を抱きかかえ、走り去っていきました。 | ||
──クラリス様って、ヒカリの"いじり"というのに非常に弱く、泣かされたりしているんです。 | ||
だというのに……行かせちゃってよかったのでしょうか。 | ||
なんてことは、流星を見られる喜びでいっぱいの私は、考えていませんでした。 |
※話の最初に戻る
![]() あれは、夏にしか見られない星で……。 | ||
多くの人たちの、いっぱいの想いが詰まった一等星。 | ![]() | |
私は、子どもに教えるようにひとつひとつ丁寧に星の話をします。 | ||
ヒカリは、星を詠む聖女のひとりです。 | ||
だからこんな話をするまでもなく、知っているはずなのです。 | ||
だけどヒカリは、 | ||
![]() | 私はソラナに教えてほしいんだけどな~。 | |
なんて、ドキッとするようなことを言うのです。 | ||
私もヒカリも星を見ることが好き。だからきっと今の仕事は天職なのでしょう。 | ||
でもこうしてふたりで空を見上げるのは、いつぶりでしょう? | ||
フラクタルさんと3人で、お茶をする機会も少しずつ減ってきました。 | ||
きっと、ヒカリともそういう時間が……ううん、これは考えないことにします。 | ||
![]() | あの星は、少し輝きが弱いから、ソラナみたいだね。 | |
![]() | あっ、ほらソラナって妙におとなしいことあるでしょ? | |
ヒカリが、まるで何も考えていないような表情で、ひどいことを言います。 | ||
じゃあ、その隣で一際"うるさく"輝いている星は、ヒカリでしょう。間違いありません。 | ||
さ、行こう、ヒカリ。あの奥に行けば、もっともっと空が綺麗に見えるわ。 | ![]() | |
辿り着いた先は、この世界の果て──なんてことはなく。 | ||
すぐそこには聖界の宮殿『エークノーム』があって、耳を澄ませば人の声も聞こえてきます。 | ||
![]() | ここから流星が見えるの? | |
ヒカリにも教えたことのない、私のとっておきの場所。 | ![]() | |
![]() | どうして教えてくれなかったの? | |
うーん……。 | ![]() | |
私は考えるふりをして、ヒカリから目を逸らしました。 | ||
そうしてまた顔を上げて、広すぎるくらいの空を見つめます。 | ||
![]() | もう……はぐらかすのが下手だなぁ。 | |
ヒカリのひとりごとも、もちろん聞こえないフリです。 | ||
そんなの言えるはずがありません。 | ||
私が知るかぎり、一番美しく、星を見られる場所なのです。 | ||
いつか、特別なときにヒカリと一緒に星を見るために、ずっとずっと隠していたなんて── | ||
そんなの言えるはずがないでしょう。 | ||
![]() | あんなに遠いのに、輝きはすぐそこにあるように見えて、すごく不思議。 | |
私は答えずに、小さく頷きます。 | ||
目線を左に移せば、私よりちょっとだけ背の高いヒカリの顔があります。 | ||
![]() | どうしたの? | |
つとめて平静に。 | ||
できるだけ素っ気なく。 | ||
なんでもないわ。 | ![]() | |
なんて言ってしまうのです。ときにこの口が憎いような、そんな気さえしてしまいます。 | ||
そうしてお互いに沈黙し、星々を見つめていると……。 | ||
ガサガサッと物音が聞こえてきました。 | ||
草陰から飛び出してきたのは、紛れもなく魔物です。 | ||
![]() | まーた、悪戯しにいこうとしてるのかな? | |
静かにしてもらわないといけないわね。 | ![]() | |
私はヒカリと目を合わせ、首を縦に振ったあと、魔物へのお説教を始めました。 | ||
(戦闘終了後) | ||
![]() わあ──。 | ||
思わず声が漏れました。 | ||
流星群を見て感動──ううん、見たことはあるんです。 | ||
ヒカリと見たことも、フラクタルさんと見たことも、あるんです。 | ||
だけど何故か、今日は特別に感じました。 | ||
それは何故かはわかりません。 | ||
久しぶりにヒカリが来てくれたから? | ||
それとも何年かぶりの流星群だから? | ||
私には、やっぱりわかりませんでした。 | ||
![]() | 綺麗だね。 | |
うん。 | ![]() | |
私とヒカリが交わした言葉は、これだけでした。 | ||
人々の想いが詰まった星が、巡り巡っていく今の空を見ていたら── | ||
それ以上の言葉が出てこなかったのです。 | ||
そうして星々が流れていったあとで、再びの静寂が訪れました。 | ||
風が草花を撫でる音が、まるで何かの余韻のように耳に入ってきます。 | ||
![]() | また、ソラナと星を見たいな。 | |
ぼそっと、ヒカリが呟きました。 | ||
そんなの、私も同じ気持ちです。 | ||
美しく力強い輝きをみせる星々を、また一緒に見たいと思いました。 | ||
うん、私も……ヒカリと一緒に見たい。 | ![]() | |
今度は、ちゃんと言うことができました。 | ||
もっとふたりでこの時間を過ごしたいなんてワガママは、胸の中にしまっておきましょう。 | ||
![]() うん、やっぱりほら、あの星はソラナにそっくり。 ソラナの綺麗な瞳の色と一緒。とっても綺麗。 | ||
そんなことを言われたら、時間が過ぎていくのが、どんどん惜しくなっていきます。 | ||
もったいなくて、でも何を言えばいいかわからなくなって……。 | ||
…………。 | ![]() | |
それで、私は少しだけ俯いてしまいました。 | ||
![]() | あっ、そうだ。ソラナソラナ。 | |
ヒカリが意味ありげに微笑んで、私の顔を覗き込みます。 | ||
何度だって言います。ヒカリがこうして笑うときは、 | ||
![]() | もうちょっとだけ、一緒に星を見よっか。 | |
──とっても素敵なことを考えているのです。 |
※話の最初に戻る
コメント(0)
コメント
削除すると元に戻すことは出来ません。
よろしいですか?
今後表示しない