祭りの果て
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結局、君が街の収穫祭から帰ってきたのは、とっぷりと日が沈んでからのことだった。 | ||
ふ~、さすがにもうしばらく祭りはいいにゃ。遠慮するにゃ。 | ![]() | |
……。 | ||
疲れきっている君は、ウィズの言葉に無言で同意し、そのままベッドに倒れこむ。 | ||
しかし、君たちの長い祭りはまだ終わってはいなかった──。 | ||
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ここは……。私たち、また戻って来ちゃったにゃ! | ![]() | |
気がつくとそこは、見覚えのある華やかな喧嘩神輿とうなめんとの会場だった……。 | ||
もしかして……またミコトが和歌を詠んだのかにゃ? | ![]() | |
君は辺りを見回すが、そこにいるのは君たちだけのようだ。 | ||
のようだ。耳を澄ませてみても、風の音しか聞こえない。 | ||
お祭りはもう終わっているみたいにゃ……。 | ![]() | |
そうウィズが呟いた時──。 | ||
にゃ、にゃにゃ?! | ![]() | |
君たちを乗せたまま、会場が轟音を上げて天空へ昇り始める──。 | ||
と、とにかく早くここから出るにゃ! | ![]() | |
激しい揺れに耐えながら、君たちは外を目指してふすまを開いた! | ||
なんとか建物から脱出できた君たちだったが、外には想像を絶する光景が広がっていた──。 | ||
どこまでも続く暗闇、淡く瞬く星々……眼下には青く巨大な星……。 | ||
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う、宇宙にゃ……! | ![]() | |
なんと建物だけでなく、敷地全体が天高く昇っていたのだ。 | ||
そして君たちの目の前に──。 | ||
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![]() | ……。 | |
巨大な神輿が現れた。屋根には、白と黒の装束をまとった侍女が座っている。 | ||
![]() | オオミコシ様は怒っておられます! | |
![]() | 怒る怒るオオミコシ。 | |
な、何を言っているにゃ? 君たちは誰にゃ! | ![]() | |
![]() | オオミコシ、神の神! | |
全然意味がわからないにゃ……。 | ![]() | |
![]() | そなた、「神輿座」についておきながらなぜ担がれぬ?! | |
![]() | オオミコシ、担がれられねば祭り終わらぬ。 | |
そういえば──。 | ||
君は神輿に担がれることなく、クエス=アリアスへと帰ってしまったことに気づく。 | ||
![]() | ここから帰りたくば、オオミコシ様の怒りを鎮め、祭りを終わらせるべし! | |
![]() | 担げ担げ、オオミコシ! | |
と、とにかくこの神輿と戦うしか無いみたいにゃ! | ![]() | |
そして最後の「祭り」が始まった! | ||
(戦闘終了後) | ||
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長い戦いの末、オオミコシはようやくその激しい攻撃の手をとめる。 | ||
か、勝ったのかにゃ? 私たち……。 | ![]() | |
先ほどまで「怒」と書かれていたオオミコシの胸の字が「喜」に変わっていることに君は気づく。 | ||
![]() | オオミコシ様は大変お喜びです。大変天晴な喧嘩であったと! | |
![]() | 神輿座、神輿座オオミコシ! | |
![]() | 乗るがよい……我が神輿座に。帰すべき地まで送ってやろう! | |
ふ、普通に喋ったにゃ! キ、キミから中へ入るにゃ! | ![]() | |
君たちは恐る恐るオオミコシに乗り込む。 | ||
![]() | 猫神ならざる猫とそのお供よ、神と偽った罪は重い──! | |
にゃ! バ、バレてたにゃ! | ![]() | |
オオミコシの言葉に君とウィズは凍りつく……。 | ||
![]() | しかし、此度の喧嘩神輿とうなめんとでの活躍。誠、見事であった。よってその件は不問としよう。 | |
![]() | 実に良き祭りであったわ……。またいつか会おうぞ! | |
オオミコシはウィズの問いかけに答えることはなく──。 | ||
気づけば君たちはもう、クエス=アリアスへと戻っていた。 |
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