再訪、アイスの国!
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![]() あらあらあらあら、ずいぶんお客様の多い日ですね。 | ||
![]() | プレミアムピークのお二人もいらしてくださるなんて、今日はいい日だわ! | |
以前より少し明るい調子のアイスの実に、君たちも思わずニッコリと笑顔を返す。 | ||
だが、そんな明るい挨拶に横から入り込む男がひとり。 | ||
![]() ところで王女様、私とのお付き合いに関しては考えていただけましたか? | ||
![]() | 残念ながら私はアイスの国出身以外に興味がございませんの。 | |
![]() | い、いつもどおり、さすがの冷ややかなお返事……また出直すことにいたしましょう。 | |
![]() | それでは、アデュー! | |
そう叫ぶと、キスミントはどこからか現れたはしごにつかまりどこかへ消えていく。 | ||
![]() | あら、ずいぶん歯切れの良いお帰りですね。まあいいですけれど……。 | |
こほん、と居住まいを正し、改めてアイスの実は君たちへと挨拶をした。 | ||
![]() | お久しぶりです、先程はお騒がせしました。ご無沙汰しておりますね、皆様。 | |
王女様も、依然変わりなく。お美しいままですね。 | ![]() | |
ちょっと私たち、この子たちに付き合って世界を元に戻したいと思ってまして♪ | ![]() | |
そう言って、プレミアムピークの二人はリコたちに笑いかける。 | ||
姫様、外の世界の様子ってご存知ですか? 実は世界が冷え冷えに冷え込んでて……。 | ![]() | |
世界をこんな風にした犯人を探してるんです。何か心当たりはありませんか? | ![]() | |
二人の言葉を聞いて、そうねぇ、とアイスの実は少し思い悩む。 | ||
![]() | 私たちみたいに国を治めている人たちなら、魔力も大きいから可能かも……。 | |
そっか、少し前のカプリコ王様みたいな感じなんですね? | ![]() | |
まさか、カプリコ王がまた失恋した、とかか……? | ![]() | |
また、とか言わないの。あの人はあの人で真面目に恋してるんだから。 | ![]() | |
それじゃあ……一体だれが……? | ![]() | |
皆が推理を始めたその横で……。 | ||
君はふと、アイスの実がきょろきょろと周囲を探しているのに気がついた。 | ||
そのことを、彼女に聞いてみると── | ||
![]() | ああ、その……実は、妹がどこに行ったのかがわからなくて。 | |
ひ、姫様、妹君がいらっしゃったんですか? | ![]() | |
![]() | ええ、こつぶちゃんというのですが……もしよければ、皆様で探して頂けませんか? | |
……うーん、私たちは異変の原因を探さなきゃいけないにゃ──。 | ![]() | |
![]() | 見つけていただけたら、美味しいアイスをご馳走いたしますよ♪ | |
任せるにゃ!! そのの用意してくれる熱いお茶となら寒くてもアイスが美味しいはずにゃ! | ![]() | |
が、がんばります……! | ![]() | |
完全に食べ物に釣られたウィズを先頭に、君たちはアイスの国を捜索し始めた……。 | ||
![]() | 流石にこの広い宮殿を探すのは大変だ。ここは私とピーク、君とリコたちで別れて探そう! | |
分かったにゃ。私たちは右手の方へ進むにゃ! | ![]() | |
![]() | ええ、任せたわよ~♪ | |
広い広いこの宮殿で、君たちはこつぶちゃんを探すことが出来るのだろうか……? | ||
方々を探し回ったが、一向にアイスの実の妹……こつぶちゃんは見当たらない。 | ||
![]() うーん……どこにいるんだろう、こつぶちゃん。 姫様の話によれば、宮殿の外には行ってないはずだけど……。 | ||
でも、あと探すとしたら、もう庭の外れくらいだよね? 行ってみようか。 | ![]() | |
リコの提案に君はうなずき、踵を返し歩き出そうとした。 | ||
だが、そんな君の眼前に……。 | ||
牛と青年が、立ちはだかっていた。 | ||
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……牛にゃ。あと、あれは……さっきアイスの実と一緒にいた男にゃ。 | ![]() | |
……う、うん。どうしようウィズちゃん。 | ![]() | |
固まっているウィズとリコ。だが、そんな状況に全く動じない男がひとり。 | ||
![]() | ごめんね、牛さん。今僕は先を急いでて、申し訳ないけれど道を譲ってもらえないかな。 | |
……あいつホントすげえな、なんで一切動揺せずに牛に話しかけられるんだよ。 | ![]() | |
聞かれても困ります、私だっていろんな意味でびっくりしてるんですから。 | ![]() | |
![]() | どうだろう、もし道を譲ってくれたら僕たちはとてもうれしいんだけど……。 | |
困惑する皆を尻目に、キスミントは牛との交渉を重ねていく。 | ||
しかし、その交渉はあまりにもあっけなく、そして驚きに満ちた幕引きをもたらした。 | ||
![]() | 断る。 | |
![]() | 私は私の主人より、ここで貴公らを足止めせよとの命令を仰せつかっている。 | |
![]() | それを違えること即ち、主人への謀反。如何様な理由であろうとも承服しかねる!! | |
言いながら、牛はキスミントに向けて猛然とダッシュし、そして……! | ||
![]() | あーーーーーーー!! | |
跳ね飛ばした。そして、次に牛は君たちへとその鋭い(?)双眸を向ける……! | ||
どうやらここは実力勝負になるらしい。君は戦闘準備を整えた! | ||
と……その直後、君の背後から、グリの弱々しい声が聞こえる。 | ||
……う、牛が喋った……! | ![]() | |
静かだったのはそのせいか……! とちょっと君はモヤモヤしつつも、戦いは始まった! | ||
(戦闘終了後) | ||
![]() ふ、不覚……!! | ||
暴れるマキバになんとか勝利した君たちは、白い息を吐きながらその場に座り込む。 | ||
もー! 本気で暴れなくてもいいのにー! | ![]() | |
姉さん、マキバみたいにもーもー言わないの。 | ![]() | |
うー、でもぉ……。 | ![]() | |
と、リコが不満げに頬を膨らせた時。 | ||
少し遠目の場所から、「いやーん♪」と少しなまめかしい声が聞こえてきた。 | ||
同時に、その声を聞いたマキバはとてつもない勢いで立ち上がる。 | ||
![]() | お、お嬢様ッ!! ご無事でーーーーッ!! | |
そしてマキバは大声で叫びながら、その声の方向へと突っ走っていった。 | ||
マ、マキバさんはどうしたんでしょう、あれ……? | ![]() | |
追いかけようぜ! 向こうでも何かあったんだろ! | ![]() | |
咲の言葉に、皆はマキバの走っていった方向へと向かう。 | ||
すると、そこには──。 | ||
![]() まあ~、今日は本当にお客様が多い日だわ~……。 | ||
妙におっとりとした女性が、プレミオとピークの二人を前にして座り込んでいた。 | ||
傍らには、妙にかしこまった様子のマキバもいる。 | ||
どうやら、彼の言う「お嬢様」とは彼女のことらしい。 | ||
……私たちも、このお嬢さん──牧場しぼりさんに足止めを食らってね。 | ![]() | |
ここから先は通しません、って急に出てきて……この先に何があるのよ、一体。 | ![]() | |
困った様子のプレミアムピークの二人に、牧場しぼりもバツが悪そうだ。 | ||
……ねえ、牧場しぼりさん。アイスの実の妹君……こつぶちゃんを見てなーい? | ![]() | |
姫様が探してて、私たちはそれをお手伝いしてるだけなの。知ってたら教えてくれない? | ![]() | |
リコが優しく聞くが、それを聞いて牧場しぼりはさらに慌てだした。 | ||
![]() | え、あっ、でも……その……私、妹ちゃん様にここに誰も通すなって言われてて……。 | |
……何か事情があるようですね。詳しく聞かせていただけませんか? | ![]() | |
ふとしたところから、ひょんな方向へと進み始めたこの事件。 | ||
お菓子の国の寒さとは、もう少しだけ付き合わなければならないようだ。 | ||
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