海より深き恩師の愛
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君は、次の教室に足を踏み入れる。 | ||
すでに席に着いているイツキとアーシアの姿が見えた。 | ||
順調に試験をクリアしているみたいじゃないか? まあ、魔法使いの腕なら当然だよな。 | ![]() | |
君はイツキと握手を交わして、お互いの健闘を称えあった。 | ||
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![]() | 簡単に卒業させないのにゃあ~。未熟な生徒は、ガンガン留年させるのにゃあ~! | |
教室のドアを開けて入ってきたのは……猫の姿をした「猫先生」だ。 | ||
喋る猫がここにもいたのか、とウィズも驚いている。 | ||
プシプシ先生は、この学園に一番長く勤めているベテランの先生なの。 | ![]() | |
それだけに厳しい先生なんだ。 | ![]() | |
![]() | 最初の試験は科学の試験にゃ。カンニングする生徒は、爪研ぎ代わりに引っ掻いてやるのにゃ~。 | |
あの、プシプシ先生……これまでお世話になりました。 | ![]() | |
この日のために、皆で作った特製のねこじゃらしです。受け取ってください。 | ![]() | |
![]() | なかなかいい心掛けじゃにゃいか!? いんや、でも今は試験中、遊ぶのはあとにするのにゃ~。 | |
イツキは、手に持っている猫じゃらしをピクピク動かす。 | ||
やわらかい毛の生えた先端が、生き物のように跳ね回っている。 | ||
![]() | にゃ!? ん、もう……が、我慢できないのにゃ~!! | |
プシプシ先生は、猫の本性丸出しで猫じゃらしに飛びついた。 | ||
![]() | こ、こんな素敵な贈り物をくれるとは……いい生徒を持ったにゃ! | |
![]() | 皆、合格にするにゃ! | |
君の視線に気づいて、ウィズははっと我を取り戻す。 | ||
……う、羨ましいとは思ってないにゃ! | ![]() | |
次は体育の試験か。この先生は熱心だけど、ちょっと変わったところがあるんだ。 | ![]() | |
サルーム先生って言うんだけど、わたしはこの先生ちょっと苦手かも……。 | ![]() | |
アーシアが、こんなこと言うなんてちょっと珍しいかも、と君は思った。 | ||
一体、どんな先生がやってくるのだろうか? | ||
不安と少しばかりの期待に胸を弾ませて、君は次の先生がやってくるのを待った。 | ||
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![]() | やあ、アクアシアの生徒諸君。御機嫌よう! | |
す、すごい筋肉だにゃ! | ![]() | |
サルーム先生は、教壇に立つと、二の腕に力を込めて両腕の筋肉を強調してみせた。 | ||
![]() | これだけの上腕三頭筋をつけるためには、常に激しい負荷を肉体に与え続けなければいけない。 | |
![]() | 負荷を与え続けるには、どうすればいいのかわかるかい? そう、水中で生活することだよ。 | |
![]() | 水に慣れ、水と一体化してこそ、これだけの筋肉と……アクアシアの適性が得られるのだ。 | |
でも、そんなに筋肉がつくのは……困ります。 | ![]() | |
![]() | オーノー。君たちは、筋肉の重要性がわかっていないようだ。いいかね……。 | |
サルーム先生の筋肉の必要性についての講義が始まった。 | ||
![]() | 聞いてくれてありがとう。それじゃあ、引き続き試験頑張ってくれたまえ。 | |
終わりかにゃ!? 試験らしいことは、なにもしてないにゃ!? | ![]() | |
授業も毎回筋肉の話で終わるんだよな……。 | ![]() | |
変な先生ばっかりにゃ。先が思いやられるにゃ。 | ![]() |
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