戦う理由
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ニコラを探して学園内を走る君たち。 | ||
イツキ、ここは一体どこにゃ? 何か古い武器が沢山あるけど……。 | ![]() | |
表立った場所にある中庭や競技場と違い、辺りは静まり返っている。 | ||
![]() | ここの奥にはな、学園のみんなが使う武器を作っている製造施設があるんだ。 | |
![]() | 私が設計した兵器とかも、ぜーんぶあそこで作るんだよ! | |
![]() | それで、あの広場には、歴代の生徒たちが卒業する時に武器を置いていく伝統があるんだ。 | |
![]() | 普通は溶かして再利用するんだけど、思い入れのある武器はみんなあそこに置くんです! | |
確かに、広場の木を中心に新旧様々な武器が突き立てられている。 | ||
![]() | あれ!? 先輩! あそこにいるのはニコラ先輩とリンカ先輩じゃないですかっ!? | |
シャーリーの指差す先には武器を構えるふたりの姿があった。 | ||
![]() | 一対一……? やばいですよ。早くふたりを止めないと! | |
![]() | 分かってるって! みんな先を急ごう! | |
(戦闘終了後) | ||
君たちがそこへ辿り着いた時、リンカとニコラはまさに一触即発の状態で向き合っていた。 | ||
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ふたりとも止めるんだ。もう戦う必要なんてないだろ! | ![]() | |
![]() | イツキ! ダンケル学園長は無事見つかったみたいね。 | |
リンカは目線をニコラに据えたままイツキに声をかける。 | ||
ああ、無事だったよ。足は痺れてるみたいだけど……。 | ![]() | |
![]() | あなたなら私のメッセージ、ちゃんと見つけてくれると思ったわ。 | |
まぁ、かなりわかりにくかったけどな……。とにかく、この馬鹿げた戦いもこれで終わりだ。 | ![]() | |
![]() | そうね。ほらニコラ、もう終わったのよ。その武器を収めて。 | |
……関係ないわ。アタシの戦いは、まだ終わってない。 | ![]() | |
……アタシね、ずっとリンカに憧れてたの。 | ![]() | |
![]() | ……私に? | |
カッコイイし、勉強できるし、綺麗だし……それに……。 | ![]() | |
そう言いかけて、ニコラはイツキの視線に気付いて口をつぐんだ。 | ||
![]() | それに……何? | |
それに……あなたはアタシにないもの全部持ってる。だから決めたの。あなたと戦うって……。 | ![]() | |
と、ニコラはクロスボウの引き金に指をかけ、リンカに狙いを定める。 | ||
やっぱりニコラは「闇の力」に取り憑かれてるにゃ。 | ![]() | |
![]() | どうしても戦わなければいけないのね……。本気で行くわよ! | |
勝負は一瞬だった。ニコラの放った矢を交わしたリンカが、一気にその懐へ飛び込んだのだ。 | ||
そしてリンカは、ニコラに首もとに刃を突きつける。 | ||
一瞬、ニコラの表情が緩んだかと思うと、彼女はクロスボウを構えた手をだらりと下ろした。 | ||
あーあ、負けちゃった! | ![]() | |
先ほどまでの思いつめた表情から一転、清々しい表情を浮かべ、ニコラが負けを宣言した。 | ||
それを見て、リンカもほっと微笑んで、剣を鞘に収める。 | ||
![]() | どうしたのよニコラ……? いつものあたならしくなかったわ。 | |
あーすっきりした! ありがとねリンカ、アタシと戦ってくれて。 | ![]() | |
そう笑うニコラの顔は、すでにいつもの明るい彼女のものに戻っていた。 | ||
よかった。これで全部元通りだな……。 | ![]() | |
と胸をなでおろすイツキだが、 | ||
……これでホントに「闇の力」が抜けたのかにゃ? 何にも変化ないみたいだけど……。 | ![]() | |
確かに、アムベルやダンケルの話にあったような邪悪な存在はどこにも感じることが出来ない。 | ||
ですよね、わたしが前に学園長から追い出した時は、もっと黒い変なのが出てきましたよ。 | ![]() | |
どうやらニコラちゃんじゃなかったみたいですね。「闇の力」の宿主は……。間違えました。 | ![]() | |
![]() | え? 何がアタシじゃないの? 「闇の力」ってなに? | |
その時──。 | ||
![]() | お前ら、こんなところにいたのか? こっちに来てくれ! アクアシアが暴れてんだ! | |
今、アクアシアをまとめてるのはユキヤだ。とにかくアイツを探そう。 | ![]() |
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