和歌の神様と
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湖を抜けると、目の前には大きなお城が……? いや、ぷるぷると震える様からは、とても建物のようには見えないが……。 | ||
あれがプリンのお城です。ぷるんぷるんで口の中でとれけるのが特徴のプリンです。 | ||
美味しそうだね、と君は呟く。 | ||
ここに来るまでにたくさんのお菓子を食べてしまったが、 | ||
それが逆にさらに美味しいものを求める要因になっていた。 | ||
食べるのはいいけど、食べ過ぎるとキミがデザートンって呼ばれるかもしれないにゃ。 | ||
それは避けなきゃ──と言おうとしたところで、 | ||
あれ? あれあれ!? ウィズ様……!? | ||
偶然ミコトに出会った。 | ||
──八百万の神々が集う異界にいる、和歌の神様だ。 | ||
うわあ、お久しぶりです! こんなところで、どうしたんですか? | ||
どうしたって……それはこっちの台詞にゃ……。 | ||
いやあ、私、甘いもの、美味しいものを、食べたいなって歌を詠んだんですが。 | ||
もはや歌かすら怪しいにゃ……。 | ||
歌を詠んだらこんなに素敵な場所に。あれはぷりんという舶来のものらしいですよ。 | ||
ここの人に1ついただきましたが、それはもう絶品。ぷるんぷるんで──。 | ||
それはラヴリに聞いたにゃ。そんなことより、ミコトがここにいる理由が知りたいにゃ。 | ||
いえ、ですから私は、甘いもの、美味しいものを──。 | ||
だからそれはさっき聞いたにゃ。──って話が進まないにゃ! | ||
君はウィズを宥めながら、ミコトにラヴリたち一行を紹介する。 | ||
デザートンのこと、これまで出会ってきた人たちのことも伝えた。 | ||
はー……なるほど。つまりウィズ様たちは、そのデザートンという人をやっつけたいのですね? | ||
そういうことにゃ。みんなに感謝の気持ちはもらったけど、一緒には来てくれなかったにゃ。 | ||
うーん、そう言われても、私も力になれるかどうか……。 | ||
というのも、まだいまいち把握できていない状況でして。 | ||
あっ、でも幸か不幸か、先ほどぷりんなるものをくれた方とは、とても仲良くなりましたよ。 | ||
そうそうウィズ様。知ってますか? あっちのほうにジュースの湖があって……。 | ||
私たちはそっちから来たにゃ……ついでに言うと、チョコの谷やアイスのお城もあるにゃ。 | ||
ええっ! どうしてそれを言ってくれないんですか! トミちゃんに持っていってあげなきゃ! | ||
舶来のものが好きなトミ──という神様がいることを、君は思いだした。 | ||
では行きましょう。うさぎの方は、あちらのほうに歩いて行ったはずです! | ||
うさぎの方──それはいったい何を指しているのか、それを訊く前にミコトは前へと進んでいく。 | ||
仕方ない。ここはひとまずミコトについていこう。 | ||
[湖を守ろう] << 目次 >> [美味しさの中に] |
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