ハヅキ
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№ | 1628 | 1629 | 1630 |
名 | (S)流浪の剣士 ハヅキ | (S)抜刀連斬 ハヅキ | (S+)夕闇の斬閃 ハヅキ |
AS | 風華旋風剣 | 風華旋風剣 | 風華旋風剣 |
SS | 水精の発勁 | 水精の発勁 | 水精の大発勁 |
№ | 1631 | 3985 | |
名 | (SS)暁の雪月花 ハヅキ・ユメガタリ | (L)宵の花鳥風月 ハヅキ・ユメガタリ | |
AS | 真・風華旋風剣 | 四連抜刀術「無銘」 | |
SS | 水精の大発勁 | 開眼・蒼海気勢 |
ツバキ&ハヅキ
№ | 2723 | 4745 |
名 | (SS)二輪の銀閃花 ツバキ&ハヅキ | (L)乱れ咲きの銀世界 ツバキ&ハヅキ |
AS | 後の先は得意技ですよ? | ここより先は必殺技でいきます |
SS | よっしゃ、ぶった切るぜ! | てめえらまとめて叩き切ってやる! |
正月ver
№ | 3251 | 5541 |
名 | (SS)賀正の花喧嘩 ハヅキ・ユメガタリ | (L)迎春の喧嘩花火 ハヅキ・ユメガタリ |
AS | 一富士・二鷹・三ハヅキ! | 二礼、二拍手、一刀両断! |
SS | 新年最初の斬り始め! | 斬った張ったの三が日! |
共通情報
名前 | ハヅキ・ユメガタリ | CV | - | 種族 | 戦士 |
登場 | - | ||||
世界 | 和ノ国 | ||||
所属 | - | ||||
特徴ワード | 八刀自在の喧嘩剣士 | ||||
関連キャラ | ツバキ、エトワール、ミオ | ||||
セリフ1 | 「春の夜に 揺れる貴様を 微塵切り! ……いや、何か違うな……?」 | ||||
セリフ2 | 「その喧嘩買ったーー!!」 | ||||
セリフ3 | 「ふん、アタシがそういう柄じゃねえって、お前が一番よくわかってるだろ?」 | ||||
補足情報 | 剣の道を極めるため、故郷を飛び出し道場破りを重ねてきた。 喧嘩事以外は基本的にだらしない。カエルが苦手。酒にも弱い? | ||||
(※2014ねこまつりGP人気投票 コメント) | |||||
[投票前] | 暴れられりゃぁ何でもいい! テメーが相手か、かかってきやがれ! | ||||
[発表後] | 葉落ち月 過ぎる頃吹く 十色風……なんてな。まあ、ありがとよ! |
パーソナルストーリー
バックストーリー
剣の道を極めるため、故郷を飛び出したのはもう何年も前のこと。
いくつもの道場を訪ね、師範を打倒し、看板を叩き割り……
ただ「最強」の座を追い求め、生きてきた。
異界「和ノ国」で異能の剣士として畏れられるハヅキ。
八の刀を自由自在に振りこなし、
千の敵を瞬く間に斬り伏せ、
己の百倍ある背丈の怪物ですら無数の欠片に刻み斬る。
一人歩きした噂は尾ひれはひれで豪華絢爛、
いつしか彼女は都で知らぬ者のいない存在となっていた。
そんなハヅキにもただ一人、互角と認める存在がいる。
稽古場へ土足で立ち入ったハヅキをたしなめ、
道場破りの決闘を正面から受けて立ち、
臆すことなく真剣で斬り結んだあの女。
夕闇から暁まで斬り合ってすら決着つかず、
二人同時に大の字で倒れ込んだあの日のことを、
彼女は今でも強烈に覚えている。
そう、思えば「ワカ」なる遊びもあの時初めて教わったのだ。
「春の夜に 揺れる貴様を 微塵切り!
……いや、何か違うな……?」
剣の力は互角でも、「ワカ」の技術が追いつくその日は――
たぶん、来世になりそうだ。
バックストーリー
城下の西はずれ、刈り取りを待つ田圃を越えた丘の麓に、その屋敷はあった。
よく手入れされた道がまっすぐ突き刺さる門には「リンドウ」と書かれた表札があり、
斜めになっているそれを直しながら、屋敷の主であるツバキ・リンドウはため息をついた。
「立ち寄る時は、手紙のひとつくらい寄越してね、とあれほど言いましたよね」
「悪い悪い、ちょっと近場で用事があってな」
ムスッとした表情のツバキに対し、満面の笑みを浮かべているのは、
友人のハヅキ・ユメガタリ。
背中と腰に差した無数の剣を自慢気に鳴らしながら、
彼女は無作法に屋敷の敷居をまたいだ。
「勝負事はほどほどに、そのうち身を滅ぼしますよ?」
歩きながらハヅキの剣を受け取り、ツバキは不満げに口を尖らせる。
「それに何ですかその格好は。あなたは器量はいいんですから、おしとやかにしなさいとアレほど」
「だーっ! わかったわかった、とにかく、今は眠くて仕方ないんだ、客間借りるぞー」
「……もう!」
飄々と身を躱すハヅキに、ツバキは地団駄を踏む。
だが、ツバキはふっとその表情を柔らかくし、思い出すように空を仰いだ。
「……ホント、台風みたいな人なんだから」
ツバキは、ハヅキが初めて道場に来た時のことを思い出す。
剣の道を極めんがため、道場破りをしに来たあの頃のハヅキは、
それこそ抜身の刀のように気を立たせていた。
今では、あの頃のハヅキのことが少し懐かしく感じる。
「んが……」
「寝てるし」
客間へと向かったツバキは、勝手に出された布団の上で大の字になっているハヅキを見て、
本日二度目のため息をついた。
脱ぎっぱなしになっている服を畳みながら、ツバキは眠ったままのハヅキに話しかける。
「まったく……お腹出して寝てると風邪ひきますよ?」
「んー……」
「ヨダレたれてます」
「んあ……?」
「目が半開き。かわいくないです」
「あー……」
まるで母親のように話しながら、ツバキはテキパキとハヅキの周辺を片付ける。
この片付け好きも性分だなぁ、と思いながら、
ツバキが次の仕事にかかろうと立ち上がった--その時だった。
「おい、ハヅキとかいう女剣士はここに居やがるか!」
響く怒号。
察するに玄関の門からこの大声は聞こえている。
同時にバタバタと誰かが屋敷へと入ってくる音も聞こえた。
しかも土足で。
「……ハヅキ、お客様がいらっしゃってるわよ、あなたに」
「待ってました!」
バタバタと騒がしい足音に反応したのか、ハヅキは素早くヨダレを拭くと、
着のまま剣の束を掴み部屋を飛び出す。
それを見て、ツバキは三度目になるため息をつくのであった。
庭へと飛び出したハヅキに向け、屈強な男たちが数名で睨みを利かせている。
頭目と思しき男は一歩前に出ると、そのままの勢いで剣を抜いた。
「おいテメエ! 昨晩は色々世話になったな!
ウチの若いもんをシコタマぶちのめしやがって!」
叫ぶ彼の顔には、目のあたりを横切る真新しい青あざがクッキリと残っている。
おそらくは刀の鞘で思い切り殴られたのであろう、
ツバキはその跡を眺めたあと、ハヅキをジットリと睨んだ。
「あれ、やったの昨日のあなたでしょ」
「先に光りモン抜いたのは向こうだ。自業自得ってヤツ?」
「あきれた」
「喧嘩はこの街の華だぜ、楽しめよツバキ!」
言いながら、ハヅキは自慢の剣たちを空へ撒く。
ひとつひとつの剣はひとりでに鞘から抜け出ると、
意思を持ったようにハヅキを中心にして放射線状に地面へ突き刺さった。
「本当、いつも騒がしいんだからハヅキは」
その刃の円の中へ、ツバキは言いながら音もなく足を運ぶ。
腰に下げた長大な剣を一息で抜き放ち、その切っ先を男たちへ向けた。
「……やろうってのか。こっちは十人は居るんだぜ」
「こっちだって十本くらいは剣がある。一人一本ずつ相手してやろうか」
「めっ、挑発しないの。弱い人ほどよく吠えるんだから、そっとしておいてあげなさい」
「はーいツバキ先生」
「~~ッ!! やっちまえ!!」
激高した頭目の合図とともに、飛びかかる数名の男。
だが、剣を構え、互いに背中を預けたハヅキとツバキに、切れぬものは無い。
「行くぜツバキ、遅れんなよ!」
「ハヅキこそ、私の間合いに入らないで欲しいですね!」
庭のけやきの木は、赤い葉をつけ始めている。
そんな秋めいた騒がしいリンドウ屋敷の庭で、二つの銀閃がきらめいた。
バックストーリー
「んが……」
朝、雀が鳴き始める頃、
ハヅキ・ユメガタリは行きつけの小料理屋で目を覚ました。
それを見て、小料理屋の大将はぬるいお茶漬けをハヅキの前にドンと置く。
「あー、悪いなぁ朝飯まで作ってもらって。漬物くれよ」
「サッサと帰れって意味なんだけどな?」
「いいから漬物くれよ、塩味がねぇとそもそも箸が進まねぇだろ」
言いながら、ハヅキは箸でチンチン、と皿を叩く。
大変行儀が悪い行為であるが、もう大将はそれを止める気すらない。
「つーけーもーのー!」
「あぁもう、うるせーな! 新年だってのに全くよぅ……」
ぼやきながら、ぬか床を漁る小料理屋大将。
その次の瞬間だった。
「新年ン!?」
叫び声とともに椅子を跳ね飛ばし、
さらに腰に下げた刀の柄を机に引っ掛けぶっ倒し、
手を付けていないお茶漬けを周囲にまき散らしながら、
ハヅキは勢い良く立ち上がった。
「うわぁ馬鹿野郎! 冷や飯とはいえ食いもん粗末に――」
「大将、折り入って頼みがある」
ハヅキは突然真剣な表情になり、大将を見据えて言う。
その豹変ぶりに、彼はゴクリとツバを飲んだ。
「お、おう……なんだよ急に」
「……ツケといてくれ!」
「お前ぶっ飛ばすぞ! 待てコラァ!」
大将が止める間もなく、ハヅキは入り口の扉を勢い良く開け、
賭場の方向へと全力で走り始めていた。
彼女の目的は賭け事ではない、そこで行われる――
「喧嘩だァ!」
叫び声とともに、賭け事長屋から勢い良く飛び出してくる男たちの集団。
集団は外に出るとふたつに別れ、互いが互いを睨みつけた。
片方は町人連中、そしてもう片方は入れ墨をいれたあらくれ者たちだった。
「おうおう、新年一発目の運がねえからって
突っ掛かるとはどういう了見だァ?」
賭け事長屋の元締めである『みずち屋』両右衛門が
大見得を切りながら、町人たちへと大きな声を上げる。
「何言ってんだ、サイコロ4つのチンチロなんか聞いたことねえぞ!」
「そうだそうだ! お前ら下手くそなんだから素直にサイコロ振ってろ!」
いつもの調子でヘタなイカサマがバレたのだろう、
そんなヤジが大きく飛び、両者の間に熱が入り始める。
責められ続け、涙目になった両右衛門は腕まくりをすると、ついに喧嘩の口火を切った。
「いい加減にしやがれ! こうなったらやってやらぁ!」
あらくれ者たちは一斉に短刀を抜き放ち、町人たちにその切っ先を向ける!
だが、その時!
「その喧嘩買ったーー!!」
群衆を飛び越え、両右衛門の前に飛び出てきたのは、ハヅキ・ユメガタリ!
「待ってましたァ!」
「来ると思ってたぜハヅキちゃーん!」
町人たちの声を背中で受け、腰の剣をシャランと抜くと、
ハヅキは両右衛門にニヤリと笑いかける。
「あけましておめでとう、みずち屋!」
「て、てめえ急に出てきて何様のつもりだ!」
「お年玉ください!」
ハヅキのあっけらかんとした答えに、
ついに両右衛門の堪忍袋の緒が音を立ててキレる。
「ふっざけんな、おめえら、やっちまえ!」
「おおおお!!」
こうしてハヅキの新年はみずち屋相手の大喧嘩で始まった。
ちなみに、両右衛門が目のあたりを横切る盛大な青あざを作り、
喧嘩疲れした彼女がリンドウ屋敷に行くのは、もう少しあとのこと。
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