クラヴィル
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名 | (SS)星を識る男 クラヴィル | (SS+)空に舞う対の剣 クラヴィル | (L)蒼世界の双牙 クラヴィル・スティ |
AS | 星の導きを宿す剣 | 星の導きを宿す剣 | 昏き世界を臥せる剣 |
SS | スターダスト・カプリース | コズミック・レスビレイション | コズミック・レスビレイション |
共通情報
名前 | クラヴィル・スティ | CV | - | 種族 | 戦士 |
登場 | - | ||||
世界 | - | ||||
所属 | - | ||||
特徴ワード | 強くあろうとする青年 | ||||
関連キャラ | アレク(?) | ||||
セリフ1 | 「お前ら、絶対にはぐれるなッ! 全員、俺について来い!」 | ||||
セリフ2 | 「自分が強くない人間だってことぐらい、わかってんだよ……!」 | ||||
セリフ3 | 「理屈っぽくて、面倒くさい奴だったよ。 ……ただ、星を見てる時だけは、ガキみたいに夢中になってたな。」 | ||||
補足情報 | - |
パーソナルストーリー
ウィズセレクションストーリーズ ~ クラヴィル・スティ編
星を見るのが好きな、憎めないアイツ──。 | ||
彼は自分に言い聞かせ続ける。 | ||
「どこかに消えたアイツに、恥じない戦いを」 | ||
ちっ、このあたりも魔物に囲まれたか。 | ||
クラヴィル・スティはあたりを見渡し、ひとつ舌打ちをした。 | ||
クラヴィルさん、このあたりはもう無理だ。今すぐここを放棄しよう! | ||
自らの故郷を離れて数年──。 | ||
多くの街、人を見てきたが、皆は一様に魔物の脅威に怯えていた。 | ||
己が剣で世界を守ろうと誓い立ち上がった彼だったが、その夢は果てしなく遠い。 | ||
クラヴィルさん、東側に親玉みてぇにでかい魔物が出たらしい。どうすりゃいい!? | ||
…………。 | ||
クラヴィルは、天に向かってほうっと息を吐いた。 | ||
かつて──クラヴィルが生まれるずっと前には、魔物なんてものは存在しなかったという。 | ||
(そういや、あいつが聞かせてくれたんだったな) | ||
おいおい、クラヴィルさん、こんなときに呆けないでくれよ! | ||
わかってる! 大丈夫だ! 全部ぶっ潰すぞ! | ||
クラヴィルは自分の中で鎌首をもたげ始める恐怖を噛み殺し、怒声にも似た声を上げた。 | ||
自分を信じてついてきてくれる人がいるのなら、決して振り返ってはならない。 | ||
進め、進め!! 彼はそう自分に言い聞かせ、震えそうになる膝に喝を入れる。 | ||
お前ら、絶対にはぐれるなッ! 全員、俺について来い! | ||
この声が、この剣が、この背中が──! | ||
自分の全てが、人々にとっての光となるのだから!! | ||
全員を救えるわけではないことは、クラヴィルも重々承知し抜いていた。 | ||
守ることができず、泡沫のように消えた人も、街も……数多く見てきた。 | ||
眠れない日々を過ごしたこともある。赤子のように泣きはらしたこともある。 | ||
いまだって逃げ出したい衝動に駆られ、必死に抑えるので精一杯だ。 | ||
(自分が強くない人間だってことぐらい、わかってんだよ……!) | ||
だから、そうだからこそ、クラヴィルは自分を騙すようにして、強い人間を演じてきた。 | ||
あいつに笑われたくはない。 | ||
ある日、突然姿をくらました自らの親友に、不甲斐ないところなんて──。 | ||
見せられねえ……よなぁ!! | ||
クラヴィルは叫び、星に届くよう高々と剣を掲げる。 | ||
人々の平和を脅かす魔物は、俺の剣で一匹残らず喰い尽くす! | ||
見ているか、どこかに消えた天体バカ。俺はここにいるぞ。 | ||
一等星のように光る剣を掲げ、クラヴィルは不敵に笑った。 | ||
行くぞッ! | ||
(戦闘終了後) | ||
相変わらず星を見上げながら、クラヴィルは額の汗を拭う。 | ||
戦いを終えたクラヴィル達は、静かになった戦場で空を見上げた。 | ||
……そういや、クラヴィルさんが捜してる友達ってのは、どんな奴なんだ? | ||
理屈っぽくて、面倒くさい奴だったよ。 | ||
……ただ、星を見てる時だけは、ガキみたいに夢中になってたな。 | ||
言葉にしてみれば、なんとも不思議なやつだった。 | ||
性格はクラヴィルとは正反対だったが、何故か馬が合った。 | ||
ある日、忽然と姿を消したときは、さすがのクラヴィスも驚いたけれど──。 | ||
あいつは、要領のいい人間だったからな。どこにいても上手くやってるだろうさ。 | ||
なるほどな。面白い奴だったんだな、そいつ。 | ||
兵士の言葉に笑いながら、クラヴィルは続ける。 | ||
初めて故郷を出ようと思ったのは、あいつがいなくなったからなんだ。 | ||
あいつを見つけて、連れ戻したいから……ってのが俺が故郷を離れた理由さ。 | ||
どこかに人を飲み込む扉が湧いて、別世界に飛ばしてしまうなどという与太を聞いたことがある。 | ||
クラヴィルは一笑に付したが、あながち嘘でもないのかもしれない。 | ||
星を眺めながら、彼はその友人と最初に出会った時のことを思い出す。 | ||
ちょっと僕の手伝いをお願いできないかな? | ||
……懐かしいな。 | ||
いつか彼が帰ってきた時に、胸を張って出会えるように。 | ||
彼はまた、星空を見上げて歩き出した。 |
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