ウォラレアル編

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君はウォラレアルの艦の甲板を歩いていた。
そこではドラゴンたちが行儀良く列をなして羽を休めていた。
見た目は凶悪そうだけど、思いのほか大人しいにゃ
確かに……。一見すると魔物のようだけど、みんな〈ウォラレアル〉の人たちに従順だった。
何か彼らを手なずける特別な方法でもあるのだろうか、と君は想像した。
ぼんやりとしていた所に、鋭い咆哮を投げかけられた君は思わず仰け反る。


こら! ドラコ! ダメでしょ。

キャナルの細い手がドラゴンの口元に軽く置かれると、ドラコは嬉しそうに目を閉じた。
ごめんなさい。ちょっとイタズラ好きなんですこの子。
すりよせるドラコの頭を抱きしめながら、楽しそうに彼女はそう言った。
まるで魔法のような光景だと君は思った。
あら。いらっしゃい。あなたドラゴンに興味あるの?
唐突に、背後から声をかけたのはライサだった。相変わらずどことなく危険の気配がある。
君は彼女に、ドラゴンを手なずける方法について聞いてみた。
ウォラレアルは長い間ドラゴンと共に生きてきたわ。いまさら方法と言われてもねえ。
あなたに説明しても理解しがたいかもしれないわね。
なんならキャナルに訊けばいいんじゃないかしら。
わ、わたしですか……!
この子、〈ウォラレアル〉じゃないのにドラコを手なずけたのよ。どんな方法を使ったのかしら。
キャナルは〈ウォラレアル〉じゃないにゃ?
うん。わたしの国にはドラゴンは2匹しかいないの。このドラコとリクシスのグウィス。
〈ウォラレアル〉の人と会うまでは、こんなにドラゴンがいっぱいいることも知らなかったの。
キャナルの話では、彼女は子供の頃に拾ったドラコの故郷を探すための旅をしていたらしい。
そんな時、〈イグノビリウム〉が到来し、大規模な戦乱が起こってしまったという。
戦乱の最中に、彼女は国を追われた〈ウォラレアル〉の人々と出会い──
いまに至った。
とてもそうは見えないが、彼女も戦争によって過酷な運命を担っているのだ。
それにドラコは手なずけたんじゃないですよ。ドラコとわたしは友達です。
彼女の言葉が分かるのか、ドラコもそれに応じるように優しい鳴き声をあげた。
君はなんとなくキャナルの魔法のような力の源が分かった気がした。
ふふ……あの子、わたしの若い頃に少し似てるわ。将来が楽しみね。
にゃっ!?
ウィズ同様に思わず妙な声を上げそうになった君はなんと言っていいか分からず、
ただキャナルライサを見比べていた。
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