みんなで海に行こう!
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──クラスは? と君は尋ねる。クロム・マグナは適正でクラスが決まるはずだ。 | ||
あ、まだなんです。次の学年になってから、適性に応じたクラスに入れるんですよー。 | ||
──だから、ノアは制服が違うのだろうか。 | ||
これはですねー、まだ転校してきたばっかで、あたしの制服、できてないんですー。 | ||
我が学園では、魔道のランクに応じて異なる制服を着ることになるの。 | ||
ノアの場合、魔道ランクの判定試験がまだ行われていないのよね。 | ||
今の制服をもらうまで、ホント苦労したよ~。猛勉強しなきゃいけなかったもん。 | ||
ニコラは本当にがんばってたよな。ああいう努力は、なかなかできることじゃない。 | ||
ま、まあね、あはは……。 | ||
あたしもがんばって、センパイたちと同じ制服を着られるようになりたいですっ! | ||
そうね……ある程度以上の制服を許されていないと、そもそも生徒会には入れないしね。 | ||
え。……ま、まじですか!? がんばんなきゃ! | ||
そうなると、誰かメンターをつけた方がいいかもしれないな。 | ||
メンターっていうのは指導者の事にゃ。キミに対する私みたいな。 | ||
──君の肩の上のウィズが、ふふん、と胸を張りながらささやいてくる。 | ||
おい、おしゃべりは終わりにした方がよさそうだぜ。 | ||
──ふと、ヴォルフが前方をにらんだ。 | ||
魔物どもが来てやがる。戦わずには……すみそうにねぇな。 | ||
任せてくださいっ! 全力で、やっつけまーす! | ||
──リンカが炎の魔力を宿した刀を振るう。すると火炎の斬撃が宙を裂き、魔物を直撃した。 | ||
はあっ! | ||
──イツキが、はぜる火の粉を水流の剣で切りひらき、瀕死の魔物を討つ。 | ||
シャーリー、こっちも! | ||
──やや遠い位置にいる魔物は、ニコラの電撃の矢とシャーリーの帯電した銃弾が狙う。 | ||
みなさん、さすがですー! よぉぉーし、あたしもっ! | ||
──おそろしく重い鉄の剣を振りかざし、敵陣に突撃していくノア。 | ||
──すると、その足元から、地面を割って魔物が飛び出してきた。 | ||
へ!? う、うそぉーっ!? | ||
何やってんだ、新米! | ||
──俊敏に駆け込んだヴォルフが、ノアを横抱きにかっさらい、魔物の振るう爪から逃れる。 | ||
ったく、危なっかしいヤツだな。ちょいと地面の感じがおかしかっただろ? | ||
す、すみません、気づかなくて……。 | ||
生徒会に入る気なら、1人で突撃すんな。常に互いのカバーを意識するんだ。いいな? | ||
は、はいっ! | ||
よし、ならいい。……しかし、この俺がこんなことを言うようになるたぁな──。 | ||
行くぜ、後輩。この程度の連中に苦戦してるようじゃ、学園の平和は守れねぇぞ! | ||
はいっ!! | ||
(戦闘終了後) | ||
──やがて、魔物の群れは全滅した。 | ||
さすがだな、魔法使い。前に会った時より腕を上げたんじゃないか? | ||
みんな、無事ね? | ||
このくらい、楽勝、楽勝! | ||
合宿前の肩慣らしってとこだね。 | ||
みなさん……やっぱすごいです! | ||
──危なげなく魔物たちを撃退した生徒会の面々を見て、ノアは目を輝かせている。 | ||
ヴォルフセンパイ! さっきはありがとうございましたっ! | ||
おう。次からは気ィつけな、後輩。 | ||
はいっ! | ||
はは。相変わらず、ヴォルフって意外と面倒見がいいよな。 | ||
舎弟も多いからね~。あ、もちろん、いちばんの妹分はわたしだけどっ。 | ||
そだ! ノアちゃんのメンターの話さ、あれ、ヴォルフ先輩にするのってどう? | ||
えっ……。 | ||
──シャーリーの無邪気な提案に、リンカが動揺を見せた。 | ||
それは……。 | ||
『ノアちゃん』ってシャーリー……おまえの方が年下だろ。 | ||
いえっ! 学年的には後輩ですから! 大丈夫です、シャーリーセンパイ! | ||
セ・ン・パ・イ……! なんかいい気分! よーし、わたしもいろいろ教えちゃうよー! | ||
よろしくお願いしますっ、センパイ! | ||
てなわけで! いいよね? 会長! | ||
ヴォ……ヴォルフは? いいの? | ||
あ? 別にいいぜ。ちょいと荒っぽい教え方になるけどよ。 | ||
大丈夫です! よろしくお願いします、ヴォルフセンパイ! | ||
そう、ね……なら、そうしましょうか……。 |
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