ウラガーン
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共通情報
名前 | ウラガーン | CV | - | 種族 | AbCd |
登場 | Abyss Code 黒殻の王 | ||||
世界 | - | ||||
所属 | - | ||||
特徴ワード | 実験生命体の怨嗟 | ||||
関連キャラ | カルム | ||||
セリフ1 | 「貴様達は、それも奪うというのか。」 | ||||
セリフ2 | 「これは、俺にぴったりの名前だ。」 | ||||
セリフ3 | 「なら、道連れは多いほうが良い。」 | ||||
補足情報 | 意識生まれし時から実験体の状態として生まれた生命体。 実験施設を圧倒的な力で壊滅させ、その憎悪と憤怒にまかせて全てを破壊しようとしている。 |
パーソナルストーリー

バックストーリー
彼が目を覚ました時、あらゆるものが彼に嘲笑を向けているように感じた。
培養液の中でガラス越しに見る世界はただでさえ歪んでいたのに、
その向こうにいる者達は、彼に無感情で容赦の無い、侮蔑を込めた目で見つめていた。
ほどなくして、自分が実験動物の類であると気づいた彼は、
あらゆるものに絶望し、とあるひとつの計画を立てた。
彼は生まれ落ちた記憶も、誰かと過ごした思い出も、何一つとして持っていない。
だから、何一つ大切なもののないこの世界を、ひとつ残らず壊してやろうと考えた。
幸い時間はたっぷりとあったし、そのために必要な力が自分の中にあるのは、
周りの人間の言葉や実験の内容から伺い知ることができた。
そして、その計画は唐突に始まる。
繰り返される実験に耐えながら、彼が計画の最終段階のために
自分の中の「炉」に魔力を溜め込もうとしていた時。
氷のように冷たい何かが、背中の中心を突き抜ける感覚があった。
大量の麻酔薬が自分の頚椎に流し込まれている――
背骨に直結した太い針から注ぎ込まれる、
何度と無く彼の意識を奪った最悪の薬に、彼はついに激怒した。
――もう俺に残っているのは、俺という意識だけだ。
貴様達は、それも奪うというのか。
眼前の分厚いガラスに手を伸ばし、彼は手のひらから「自分の意識」を解き放つ。
それは赤い波動となってガラスを吹き飛ばすと、
次にその場にあったあらゆるものを壊し、砕き、溶かし、燃やした。
圧倒的な破壊の奔流に、彼の正面にあった何らかの施設はただの瓦礫の山となる。
――なんて脆い。こんな奴らに、俺はいいようにされていたのか。
怒りと絶望に苛まれながら、遺骸と屑鉄の中に立ちすくむ彼は、
砕け散った培養槽のガラスを拾い上げ、そこについていたネームタグをジッと睨む。
『Abyss Code AbCd-X:《黒殻の暴君 ウラガーン》』
人間に付けられたであろうその名前を見て、
彼はクックッ、と自嘲するように短く笑った。
――これは、俺にぴったりの名前だ。
奴らがそう望むならば、俺はこの名前の通りに生きてやろう。
胸の中心に渦巻くどす黒い感情は、
彼の体から滲み出るように溢れだし、黒殻にヒビを産む。
滴り落ちた彼の感情は、赤く爛れた
強くなり続ける感情に比例し巨大化する力に、
この体は長く耐えられはしないだろう。
――なら、道連れは多いほうが良い。
彼はそう考えると、手始めに西の空へと飛んだ。
※話の最初に戻る
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