太古の竜が眠る場所
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![]() キミ、今日はまた戦場に出る日にゃ。 | ||
ウィズに言われて、思い出す。 | ||
呑気に魔道艇の清掃をしている場合ではない。 | ||
![]() | 結構。清掃は行き届いているようですね。 | |
にゃ……。 | ![]() | |
![]() 貴官は非常に優秀だと、中将も仰っていました。 | ||
突然現れたローヴィが、ほんの少し表情を緩ませてそう言った。 | ||
![]() | 中将も、元帥閣下も、貴官の活躍に期待されています。 | |
君は曖昧に頷く。 | ||
ここに来て何日経ったか覚えていないけれど、魔道艇が使えると考えたらしい彼らは、 | ||
ようやく君自身のことを仲間だと認めてくれたらしい。 | ||
それは、君がここからクエス=アリアスに戻るためにも、重要な一歩だった。 | ||
![]() | …………。 | |
会話が途切れたにもかかわらず、ローヴィは立ち去らない。 | ||
……キミ、何かしたのかにゃ? | ![]() | |
ウィズもどことなく緊張しているようだ。 | ||
あの銃で撃たれたことがトラウマとなって、蘇ってきた。 | ||
君は仕方なく、どうしてここに? と問いかけた。 | ||
![]() | 元帥閣下が、貴官の船に同乗しろ、と。 | |
君は思わず驚きの声を上げる。 | ||
いったいどうして──。 | ||
![]() | 魔法の仕組みを理解できれば、〈イグノビリウム〉への手立てが見つかるかもしれません。 | |
![]() | ……というのは、あくまでも建前ですが。 | |
建前……というのを、ここで言ってしまっていいのだろうか。 | ||
![]() | 元帥閣下は、他者を誰ひとり信用していません。……貴官が裏切らないとも限りません。 | |
つまり怪しい行動を見せたら、撃つ、ということだ。 | ||
キミ、ここに来てから災難続きにゃ。 | ![]() | |
全くだ、と君は思う。 | ||
![]() | 行きましょう。中将がお待ちです。 | |
だが……だからといって、逃げ出すこともできそうになかった。 |
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