聖なる地
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……っとと、おお、アンタらかぁ、俺らの邪魔してんのは。 | ||
……なんだ? ずいぶん人間っぽいのが出てきたな。 | ||
……耳障りな。 | ||
こいつらが何を言っているかなんて、我々が理解できるはずないだろう。 | ||
私たちには聞こえてるにゃ。 | ||
君は頷く。眼前の男性は、普通に"言葉"を喋っているように聞こえるが、 | ||
どうやら彼女たちには、わからないらしい。 | ||
戦っていうから来てみたが、やってることは前進するだけだなんて、馬鹿にもほどがあるよなァ! | ||
どうやらアンタらの軍は、今散ってるって言うじゃねえか。 | ||
こいつらは能のない連中だが、この程度の情報ぐらいはどうにでもなるわな。 | ||
貴官は、彼が何を言っているのか、理解できるのですか? | ||
君は、わかる、と口にする。 | ||
俺らを潰すのに必死で、脇をあけるなんて甘いよなァ。甘すぎるよなァ! | ||
まァ、アンタらが前に来ることはわかっちゃいたんだ。だから…… | ||
"アンタらの持ってる拠点"をひとつ攻めさせてもらったぜ。 | ||
君は言葉を失った。 | ||
背後にいるクラリアたちには、ただの雑音にしか聞こえていないのかもしれない。 | ||
なんだ、どうした? | ||
君は、眼前にいる男が言った言葉を、そのまま伝えた。 | ||
ちッ、そういうことか。 | ||
拠点……そんなことを〈イグノビリウム〉が? | ||
ま、俺は時間稼ぎってやつだな。本当はアンタら──いや、アンタの魔道艇を壊したかったが。 | ||
残念だが、そいつはまたの機会にさせてもらう。大事な仕事はさせてもらったしなァ! | ||
男は、それだけを言い残し、足早に戦艦へと戻っていった。 | ||
逃がしてよろしいのですか? シャルルリエ中将。 | ||
構わん。まずは我らの拠点が本当に落とされてしまったのか、確認する必要がある。 | ||
仮に"そうだったとしたら"、あの男は死ぬよりも苦しい目にあわせてやる。 |
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