不穏な古城
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![]() | 全軍、前進。 | |
| ディートリヒ・ベルクの言葉に合わせ、戦艦が進軍を始める。 | ||
| - и - ( あとは卿が始末をつけるのだ。 ) - и - | ||
![]() | 貴君らは指定の位置に待機。 | |
| つまらなそうにディートリヒが視線を前へと向ける。 | ||
| それは、初めて見る表情だった。 | ||
![]() | 貴君は、このまま私についてきたまえよ。 | |
| 君は、わかった、と言う。 | ||
| 〈イグノビリウム〉の多くの敵を倒して、ようやく辿り着いた場所。 | ||
| 怪しく淀む景色と奥に佇む古城……。 | ||
![]() | 貴君は、我々が正しいと思って行動しているか? | |
| 突然の問いかけに、君はすぐ答えられなかった。 | ||
| 力を貸してくれるのか、そうではないのか、全くわからない。 | ||
| 聞いた話によれば、〈イグノビリウム〉は過去、魔法があった時代の残滓── | ||
| それは何百年と続き、残り続けてきた慟哭、怨嗟のようなものだという。 | ||
| だがそれが事実なのか、そうではないのか…… | ||
| それを確認するために、君はここにいた。 | ||
![]() | 何が正しいか、あるいは何が正しくないのか、貴君の目で判断することができるか? | |
| わからない、と君は言う。 | ||
![]() | 私もだ。そんなものわかり得るはずがない。 | |
| ここがどのような異界だったか、君には想像もつかない。 | ||
| だけど今の惨状は、はっきりいって異常だ。 | ||
| 人ではない何かが、圧倒的物量と物言わせぬ戦力で人間を覆い尽くしていく。 | ||
![]() | さあ、進め。この先に貴君が求める答えがあるはずだ。 | |
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