ルナリィ
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| 名 | (SS)魔祓いの禁術 ルナリィ | (SS+)侵食への抵抗 ルナリィ | (L)喰滅されし根源 ルナリィ・ヘレラ |
| AS | 高鳴る雷冥 | 夜魅の破壊衝動 | 夜魅の破壊衝動 |
| SS | トワイライト・リッパー | トワイライト・リッパー | ルナティック・スラッシャー |
共通情報
| 名前 | ルナリィ・ヘレラ | CV | - | 種族 | 戦士 |
| 登場 | - | ||||
| 世界 | - | ||||
| 所属 | - | ||||
| 特徴ワード | 侵蝕の旅路 | ||||
| 関連キャラ | - | ||||
| セリフ1 | 「……また……同じ夢……。」 | ||||
| セリフ2 | 「ただ、母さんの仇を討つことが出来れば……それでいい……。」 | ||||
| セリフ3 | 「……次の魔物を……探そう……。」 | ||||
| 補足情報 | 魔剣を用いて魔物を狩り続ける少女。 幼いころに魔物によって母親を失い、住む村も滅ぼされた。 | ||||
パーソナルストーリー

ウィズセレクションストーリーズ ~ ルナリィ・ヘレラ編
| ……どこまでも続く、深く、広く、そして重い──「黒」。 | ||
| ルナリィ・ヘレラは今、そんな空間にいる。 | ||
| 自分が止まっているのか、前へと進んでいるのか……それすらもわからない。 | ||
| 彼女は自分の体を見ようとするが、闇よりも暗い光なき「黒」の中で、それは叶うべくもない。 | ||
| どうやら体の感覚まで、この「黒」は私から奪ってしまうらしい。 | ||
| ──遠くの方で何かが光った。 | ||
| ……あっ! 母さんのマフラー!? | ||
| 彼女は反射的に手を首にやる──。 | ||
| 柔くて、暖かくて、優しい匂いのするマフラーの感触を、しかし彼女は感じることが出来ない。 | ||
| 待って! | ||
| 泳ぐ様に、あがくように、彼女は感覚のない足を必死に前へ動かした──。 | ||
| 次の瞬間、彼女の体が落下する──。 | ||
| ……っ! | ||
| 彼女は長い、長い落下の中で、視界が血の色に染まっていくの感じる。 | ||
| そして彼女は目覚める。仄暗い森の中で。 | ||
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![]() | ……また……同じ夢……。 | |
![]() | 大丈夫……。体も、母さんのマフラーも、ちゃんと……ここに、ある。それに……これも……。 | |
| と、彼女は傍らに置かれた魔剣を手にとって立ち上がる。 | ||
![]() | ……先に、進もう。 | |
| 暗く深い森をひとり、ルナリィは行く。 | ||
| 幼い頃に、母を魔物によって奪われた彼女は、その仇を追って旅をしている。 | ||
| 母親だけではない。魔物はルナリィの住んでいた村ごと焼き払い、彼女から全てを奪った。 | ||
| ……オマエに私を使うだけの決意があるの? | ||
| 初めてその魔剣に出会った時、封じられていた彼女はルナリィの心にそう問いかけた。 | ||
![]() | ……私にはもう何もない。ただ、母さんの仇を討つことが出来れば……それでいい……。 | |
| ……私の力を使えば、オマエの願いは叶うだろう。ただし、それには代償が伴う……。 | ||
| ……私を使う度に、オマエは少しづつ人ではなくなっていく……。魔に近づいていく……。 | ||
| ……仇を討つ頃には、オマエ自身がすっかり魔物になっているかもしれない……。 | ||
![]() | ……構わないわ。 | |
| ……分かった。私がオマエの剣となろう。 | ||
| そして彼女は、躊躇なくその魔剣を手にした。 | ||
| 以来、ルナリィは数え切れないほどの魔をその剣で斬ってきた。 | ||
| そして今夜も──。 | ||
| (戦闘終了後) | ||
![]() | ……また、違ったか……。あの魔物は……母さんを奪ったアレは、こんなに弱くない……。 | |
| 魔物を切り伏せたルナリィは、そう言って魔剣についた血を払った。 | ||
![]() | うぐっ……! | |
| 瞬間、剣を振るった右の腕が疼いた。 | ||
| 魔剣がまた少し、彼女を魔物へ近づけたのだ。 | ||
| 疼きは、彼女の中の「人」と「魔」がせめぎ合う結果として顕れる。 | ||
| ここまで戦ってこられたのは、間違いなく魔剣のおかげだ。 | ||
| 魔剣の力は圧倒的で、年端もいかぬルナリィは、魔物狩りの名手として名を知られる様になった。 | ||
| しかし同時に、彼女の中の「魔」は、確実に大きくなり始めていた。 | ||
![]() | ……次の魔物を……探そう……。 | |
| 右腕の疼きを振りきって、ルナリィは歩き出す。 | ||
| 魔剣を携えた彼女の孤独な旅は続く。 | ||
| 母を奪った魔物を討つその日まで……。 | ||
| あるいは──彼女が魔物と成り果ててしまうその日まで……。 | ||
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