グレイス
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№ | 2766 | 2767 | 2768 |
名 | (A)風に舞う少女 グレイス | (A+)風読みの姫 グレイス | (S)涼風の姫君 グレイス |
AS | 命の息吹 | 魂の息吹 | 魂の息吹 |
SS | 飛んでいっちゃえ! | 飛んでいっちゃえ! | どっかいっちゃえ! |
№ | 2769 | 2770 | 5693 |
名 | (S+)大空を舞う皇女 グレイス | (SS)悠々たる翼 グレイス・シグラー | (L)不縛なる麗翼 グレイス・シグラー |
AS | 魂の飛翔 | 魂の飛翔 | 雲ひとつない空へ |
SS | どっかいっちゃえ! | 吹き飛ばしちゃえ! | 痛いの痛いの吹っ飛んじゃえ! |
共通情報
名前 | グレイス・シグラー | CV | - | 種族 | 術士 |
登場 | - | ||||
世界 | 全ての大地が海底に沈んだ異界 | ||||
所属 | とある王国の姫君 | ||||
特徴ワード | 自由と好奇心を愛するお姫様 | ||||
関連キャラ | - | ||||
セリフ1 | 「お父様、お母様。私にとって、この王宮は狭すぎます。狭すぎるのです」 | ||||
セリフ2 | 「もう我慢できない!」 | ||||
セリフ3 | 「どこまでも、どこまでも飛んで行っちゃえ、私!」 | ||||
補足情報 | 狭い王宮の暮らしに不満を抱く、好奇心旺盛なお姫様 ついには王宮を抜け出し大空を飛びだしていったが、 今度は世界が狭すぎる事に気づいて、不満を抱く。 |
パーソナルストーリー
バックストーリー
全ての大地が海底に沈んだ異界。
その異界の、とある王国の姫君グレイスは
鬱屈した気持ちを抱えていた。
グレイスの好奇心の強さや自由を愛する精神にとって、
王宮の因習や規律は堅苦しいものだった。
彼女は両親——つまり、この国の王と王妃——への三百四十二回目の嘆願を行った。
しかし、ただの嘆願なら彼女もこれほどの数をこなす必要はなかったのだ。
「お父様、お母様。私にとって、この王宮は狭すぎます。狭すぎるのです」
「なんと! この浮遊島をまるまる一つ使い、作り上げた王宮が
狭いとグレイスは感じるのだな。これはいかん!
さっそくグレイス専用の宮殿を作らせるよう手配せねばなるまい」
「あなた、それではこの子を甘やかしすぎですわ。
グレイス、私はあなたをなんでも欲しがる、
そんなはしたない子に育てた覚えはありませんよ。
とんだ欲しがり屋さんに成長してしまいましたわね」
「お父様、お母様、違います! 言葉が足りず、申し訳ありません。
狭いと言うのは、気持ちとか気分の問題です。
その、なんていうか、もっと私は自由になりたいのです。
私の自由を愛する心にとっては、この王宮はまるで鳥籠です。
そう、私は籠の中に囚われた鳥なのです」
「ははは。グレイスよ、何を言っているのだ。お前は私と妃の子だ。
まごうことなく我らの子である。鳥の血など一滴も入っておらんぞ」
「……入っているかもしれませんわよ」
「なッ! ……に」
「冗談ですわ」
「……妃よ。いまちょっと国の根幹が揺らいだぞ」
「お父様、お母様。いまのも比喩的な表現です。気持ちとか気分の問題です。
真に受けないでください。というか真面目に私の話を聞いて下さい」
「真面目に聞いているぞ、グレイスよ」
「真面目に聞いているわ、グレイス」
「とてもそうは見えません!」
——もう我慢できない!
グレイスの三百四十三回目の嘆願は行われることはなかった。
三百四十二回目が終わった後、
グレイス・シグラーは自室のベランダから飛び降りた。
といっても死のうと思ったのではない。
全ての大地を呑み込んだ海へと吸い込まれていったその華奢な体は、
水面で突如として重力に別れを告げ、くるりと回転し、
しぶきをあげて舞い上がった。
彼女の手にしている杖は風を取りこみ、操ることが出来る。
その力を利用して、彼女は自由に大空を舞うことが出来るのだ。
そして彼女はこの悠々たる大空を、どこまでも、どこまでも
飛んでいきたいと夢見ていた。
「すごい! すごい! やっぱり私は王宮でジッとしているなんて性に合わない。
このまま、どこまでも、どこまでも飛んで行っちゃえ、私!」
彼女はこの逃避行によって世界には果てがないことを知った。
なぜなら彼女は三時間後、一つながりの空を一周して、
自分の部屋に帰ってきてしまったからだ。
「よく帰った、グレイス」
「お帰り、グレイス。丁度、晩餐の時間よ」
——私には、この世界は狭すぎる!!
※話の最初に戻る
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